献杯の意味と由来
2017.02.28

仲良し家族葬儀の後や法要などでは、お酒を飲むときは「乾杯」ではなく「献杯」と言いますが、これはどういった意味でしょうか。よく聞く言葉ですが、意味や由来はと言うとあまり知られていないのではないでしょうか。

乾杯は仕事関係の場や、私的な集まりなどの宴席でおめでたいことを祝い、親睦を図るための掛け声です。今のようにグラスを合わせる様式は中世ヨーロッパが始まりだと言われます。日本でもグラスを合わせますが、この習慣が日本に伝わったのは意外と近年で、江戸時代の終わりくらいだったようです。それに対し、献杯は一般的には弔事に使う言葉ですが、本来は「あなたに敬意をささげるために杯を奉げます」という意味ですので、慶事に使う地方もあるようです。弔事においても献杯は敬意を捧げるためのものであります。誰に対して敬意を捧げるかというと亡くなった方に捧げるのです。日本では、乾杯も献杯も古代において、お神酒を神や死者のために捧げる宗教的な儀式が起源であると言われています。これが「乾杯」であれば一同の健康を祈り、祝福する儀礼となりましたが、「献杯」は弔事に使われるようになりました。ですから献杯は仏教とはなんら関係ないことと言えますが、もうすっかり弔事において習慣となって定着しています。日本人は神道も仏教も自分に合った形で取り入れますが、これもその一つかもしれません。

正しい献杯の仕方は次のようになります。法要後の会食においては、まず故人の位牌(49日の法要などでは遺影)の前の盃に酒を注ぎます。次に遺族代表があいさつをします。遺族代表は献杯の音頭を取る人を指名します。事前に打ち合わせしておく場合もあれば、突然のこともあります。指名された人はひとこと挨拶をし、あいさつの後は「ご唱和お願いします」と、一同に告げ、盃を軽く上げて「献杯」と唱えます。参列者は静かな声で献杯の唱和をして、全員で故人に黙とうをささげます。献杯のときは盃やグラスを合わせることはしないで、捧げるだけにします。拍手もしません。遺族代表がお礼を述べ、会食が始まります。

一般的な献杯の仕方は以上のようになりますが、地方によって習慣が違うこともあります。同じ千葉県でも、やり方に違いがあるかも知れません。そんな時は、葬儀社に尋ねるのがいいですね。冠婚葬祭は誰しも戸惑うことがたくさんありますが、葬儀社はそんなときの頼れるアドバイザーです。葬儀が終わったとしても遠慮なく聞いてみてください。

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